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短編小説・旅情という名の詩集5

短編小説・旅情という名の詩集5


                         短編小説・旅情という名の詩集1
                         短編小説・旅情という名の詩集2
                         短編小説・旅情という名の詩集3
                         短編小説・旅情という名の詩集4


「旅人ではない、流離人ねえ、あなたが」
「そう、心が旅をする、流離ね」
と、由美子。
まるで人生に疲れ果てて、ここに辿りついたとでも言いたいのであろうか。
孝夫は、由美子の持つ心の強さからして、俄かには信じられないのである。
「ええ、恋に窶れて、愛に疲れて、旅路の果てに辿りついた町」
由美子の言葉は、決して暗いものではなかったけれど、人生の有るべき姿を求める、まるで遊子ですと言っているようでもある。

さて、二十代の終わりの島崎藤村は、長野県の小諸で、教師をしていたのである。
千曲川のスケッチは、第四詩集『落梅集』に収められている。
二人は詠う。
「暮れ行けば、浅間も見えず、歌哀し佐久の草笛、千曲川いざよふ波の、岸近き宿にのぼりつ、濁り酒、濁れる飲みて、草枕しばし慰む」(島崎藤村)
青春、サムエル・ウルマンに「青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を言う」という名の詩がある。
青春は、取り戻すことのできない、生命の横溢した時代でもあるのだ。
由美子の言うところの『遊子』とは、故郷を離れた、文学と音楽と、教養ある人物が、道を尋ねて、旅をしているということだろう。
千曲川よ、由美子の美しさを浮かべて、川は流れる。

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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

白浜 砂夫

Author:白浜 砂夫
どうも ”しらはますなお” です。

岐阜県大垣市在住
昭和24年1月11日生まれ
67歳
B型

好きな歌人は、女性では与謝野晶子、男性では、島崎藤村、石川啄木です。詩や和歌や小説を書き始めて20年あまりになります。鹿鳴館を舞台にした小説を書いております。63歳にして一念発起してパソコンを始めました。ブログにも初挑戦です。

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