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短編小説・女は強く生き抜いて華になる4

短編小説・女は強く生き抜いて華になる4


        短編小説・女は強く生き抜いて華になる1
        短編小説・女は強く生き抜いて華になる2
        短編小説・女は強く生き抜いて華になる3


恋に乱れて、愛に乱れて咲く花は永遠・その二

「先生」
と、私用を終えて帰ってきた、歌の小路綾子。
「すまなかったな」
と、北白川教夫。
詩の朗読を終えた顔面は、汗で光っていた。
先生は変わらない。
与謝野晶子にある激情は、先生にもある。
それが先生をして『乱れ髪』を朗読させるのであろう。
詩人とは、歌人とは、どうしてこんなにも悲しい性を背負って生きる者なのでしょうか。
そう思わずにはいられない綾子であった。
「先生、与謝野鉄幹が、女流歌人に付けた花のあだ名、花のあだ名は、良いですね」
と、言った。
山川登美子には『白百合』。
最初の妻、滝野には『白芙蓉』。
茅野(増田)雅子には『白梅』。
中浜糸子は『白藤』。
と、語る綾子。
「でも教夫先生、花の色は白とまで言っている鉄幹先生なのに、それが晶子には、紫陽花だと言っているんですけれど、やっかみじゃないですか」
「そうなんだ、僻みなんだ。晶子の才能に対する僻みなんだ」
「才能あふるる晶子を捨てて、ヨーロッパに旅立った鉄幹」
「それでも私は、あの人が好きと言って、鉄幹の後を追って、ヨーロッパに旅立った晶子」
「解っているねえ、綾子は」
「だって、先生の弟子ですもの」
『乱れ髪』・・・明治を代表する詩歌であり、その人気は永遠性を秘めている。
教夫が尊敬する歌人の馬場あき子は、『乱れ髪』について、言葉の律(調べ})の長短に初々しい若さがあふれていた。そして、時代を隔てて今日から見る特色は、むしろ官能の奔放や、極美なイメージ構成に、驚く以上に、胸苦しいまでにたたみ重ねてくる、言葉の豊穣さにある。
そう、言葉の豊穣さも、明治を代表する詩歌人の共通項だと思えてならない。
「先生にある、晶子にもある激情と、感性の豊かさが、言葉の豊かさとなって、言葉の海に誘ってくれますね」
と、綾子。
綾子もやがて、心の海へと誘う言葉の豊さを学ぶ必要があることを悟であろう。

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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

tag : 与謝野晶子 乱れ髪 文学 女流作家 文化 明治

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プロフィール

白浜 砂夫

Author:白浜 砂夫
どうも ”しらはますなお” です。

岐阜県大垣市在住
昭和24年1月11日生まれ
67歳
B型

好きな歌人は、女性では与謝野晶子、男性では、島崎藤村、石川啄木です。詩や和歌や小説を書き始めて20年あまりになります。鹿鳴館を舞台にした小説を書いております。63歳にして一念発起してパソコンを始めました。ブログにも初挑戦です。

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