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短編小説・(大垣市)水門川3

短編小説・(大垣市)水門川3



                                   短編小説・(大垣市)水門川1

                                   短編小説・(大垣市)水門川2





「どうしても」
問いかける孝夫。
「いい娘達ばかりなんだ」
「いい娘達ばかり?」
「あんたは女を泣かせるたり、困らせたりするタイプじゃないみたいだから・・・さ」
幸子さんは、年の功とでもいうのか、自信たっぷりに言うのである。
酒が回ってきたのだろうか
「俺、俺は女に泣かされるタイプなんだ」
と、シャーシャーとほざく孝夫
「おい、泣かされっぱなしだとさ。よく言ってくれるよ」
「笑わせるぜ。この野郎」
お客さん達、腹を抱えて笑ったのである
「幸子さん。頼みがいのある人みたいだね」
と、女将さんは嬉しそうである。
「この人だっていい年頃だもの。彼女の一人や二人、欲しいに決まっているよ」
言った後、幸子は女将さんの顔色を見た。
「良い弟さんだ、酒の一杯でもサービスしてやんなよ」
女将さんが答える。
「弟ねえ。嬉しいねえ。じゃ弟に一杯追加」
そう言った後、ぐいっと飲み干したのである。
街の中央に、大垣城がある。
大垣城は、美濃の要塞で、牛屋川(今の水門川)を利用して築かれた平城である。
元和二年、千六百十六年に、松平忠良が城主となった。元和六年に天守閣を改築した。
大改修が行われたのは、寛永十二年、千六百三十五年に、摂津尼崎城から移った戸田氏鉄の時で、それから明治まで子孫によって世襲されたのである。
関が原の合戦前には、石田三成率いる西軍が続々と入城して、連日、軍議が開かれたことでよく知られている。明治二年の版籍奉還で七口の門がこわされ、建物は天守閣と隅櫓だけ残ったが、それも戦災で焼失している。
現在のものは、総工費二千五百万円で、昭和三十三年五月から着工、翌年一月に完成した、復興天守閣である。水門川というのは、お城の外堀を回らす川のことをいうのである。
お城を外敵から守る為に、戦略的に作られた川のことをいうんのである。
冴え返るー三日月はさぞ寒さは冴え返る小林一茶。
あの日から幾日も経っていない、金曜日の昼時の出来事である。幸子さんから孝夫の家に電話があった。
「孝夫。女の人から電話だ」。
二兄の勇気は、そう言って孝夫を呼ぶ。
ちょうど、家族そろっての昼食の時間であった。それも女の人からの電話は、皆を相当意識さたことは間違いない。
「女の人からの電話だってさ」
と、三兄の美紀男の、冷やかす事、冷やかす事、孝夫は急ぎ受話器を取ったのである。
「じゃ、明日、そういうことで・・・よろしくね」
と、寮母の幸子は受話器を下ろした。
明くる土曜日の夕方、孝夫は約束の時間より少し早く、乗合茶房に着いた。
乗会茶房は、駅前のロータリーを越えて、左角のビルの一階にあった。当時、大垣市最大の喫茶、レストラン専門店である。岐阜バスが経営していた。
岐阜から大垣行きと、大垣から安八、輪之内の大薮、海松(みる)、海松新田をたて、平田、海津町の高須、千本松原へ行く、路線バスを運営していた会社である。
彼女は、そうまだ見ぬ彼女は、この岐阜バスに乗って、大垣市内の東端からやって来るのである。孝夫は当たりを見回して、テーブルの数を数えたりしていた。
テーブル数、二十~二十一、椅子の数、七十~七十五はあるだるうか。
「大きなあ」
ひとり言を言った。本当にその人、彼女は来るのであろうか。半信半疑のままである。
ほのかに暗い、薄明かりの照明は、ピンクの色をしている。ロマンチックで艶やかである。
孝夫の胸は、ときめいて揺れていた。
「こんにちは」
北原歌子は、ぺこりと頭を下げた。孝夫は一瞬立ち上がって
「どうも・・・」
そう言ってから着席を促したのである。美人とは言えないけれど、秘めた美しさ、平凡すぎるようでも、何処かに一途さがあるようだ。めだた無いけれども、意識すれば絶対忘れることの無い女のようである。孝夫は自分の目で評価してみる。
「本当に来るとは思わなかった」
正直な気持ち言う。
「どうしてかしら」
疑問に思う、北原歌子。
「酒の席での約束だから」
あけっぴろげな孝夫。
「まあ、お姉えさんたら」
と、歌子は少し呆れて見るせる。
「お姉えさんていうのは、幸子さん」
「そうよ、幸子お姉えさんよ」
少し笑みがこぼれてきた。
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プロフィール

白浜 砂夫

Author:白浜 砂夫
どうも ”しらはますなお” です。

岐阜県大垣市在住
昭和24年1月11日生まれ
67歳
B型

好きな歌人は、女性では与謝野晶子、男性では、島崎藤村、石川啄木です。詩や和歌や小説を書き始めて20年あまりになります。鹿鳴館を舞台にした小説を書いております。63歳にして一念発起してパソコンを始めました。ブログにも初挑戦です。

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