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短編小説・君に心は届いたか8

短編小説・君に心は届いたか8



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                              短編小説・君に心は届いたか7



一歩前へ出る為に、背中を押してくれる人。
それは、とても大切な人、人生の奥深さをよく理解している人でなければ為らない。それを、真理子に求めようとした
孝夫の読みは良かったのであろうか?。
さて、その行動に移す時は刻々と迫っていたのである。
少し暖かな澄み渡った朝である。
そして今日は日曜日という日。営業日だったのに、彼は店を休んで外出した。
近郊の市で行われた、秋の産業文化祭を見学に行く為であった。
静かな山懐の本巣市。その市街を離れた緑と古田織部の里にある、中央公民館とそのグランドで開催されたのである。
戦国時代から、江戸初期を代表する織部の里は、織部焼きや書画を初めとして、文と芸の道に優れた足跡を残した里であった。
中央公民館の大フロアーに展示された洋画、日本画、版画など、各クラブが競うほどに輝いていた。ああ、何と言う美しい花よ、花だから美しいのか、美しいから花なのか。華道の道も絶えずに流れいるようである。
織部という傑出した人物が出現したことによって、それがこの地方に優れた文化の華を咲かせたのである。
孝夫は、思考をめぐらすのである。文化芸術の流れも、まるで川の流れに似ているのかもしれない。孝夫は、婦人部の有志による手作りのチャーシューメンを注文したのである。
手作り、何と言う優しき言葉の響。孝夫にとって絶えて久しき料理の味よ。代金の二百五十円を、さりげなく渡す孝夫。にっこりと微笑えんで受け取る婦人。
「あなたは美しい」
と、一言いう孝夫
「あら、お世辞がお上手ね」と、
言って微笑んだのである。孝夫は、事実、美しい人だと思った。
しかし、その美しさは何処から来ているのだろうか。
覚知するにはまだ若すぎる年代ということであろうか。
それから、無料の豚汁をよばれた。これが又、実にうまいのである
「とても美味しかったです」
と、素直に言えた。
願わくば、今一度、見事な産業文化祭を開催されますよう。
野外ステージで歌謡際が開かれたのである。聞いて驚くなよ。これ位で驚いては人の世を生きて行けない。この女性歌手こそ、エヌHKの紅白歌合戦の常連であり、当代一の人気歌手なのである。前座だって馬鹿にしないでもらいたい。今年は、紅白歌合戦に出場できるかも知れない、と噂されているあの女性歌手なのでえある。
実に良い企画の数々である。孝夫はそれを、徒で聞こうとしたのであるから、ケチクサイいえば、ケチクサイけれども、心の内にゆとりを持ちたかった、彼の心情を察したい。
「アンコール、アンコール」
と、叫ぶ声、多々あり。
「アンコールをお願いします」
と、大声で言って、前面に押出して来た孝夫。
孝夫は司会の北原香子と対峙したのである。信じられない、こんな大胆な孝夫を見たのは初めてのことである。北原香子は、歌手と相談する羽目になってしまったのである。
かくして、歌は流れる流れる歌は、美しき文化の里に歌は流れて、残るは心の豊かさ。
残ったのは、心の豊かさだけではなかったようである。
柏手の嵐は流れて、大都会、東京のあの人にまで届いて、招かれる事になっていくのである。
あれからも、真理子への投書は続いた。
熱き思いをそのままに。
さて、孝夫の手紙は、ラジオから流れたであろうか。
それが相当数、声の魔術師によって流れていったのである。
真理子は、共鳴と共感をリスナーの中に求めてゆくうちに、人気が上がっていく。
孝夫は、共鳴と共感を得る文章の数々に、リスナーも後に続いて来るのである。
話題性や、季節性、そこに織り成す人生の機微。愛と憎しみと、辛さと喜びを、、、、全てを認め許す、リスナーの豊かな心によって、人気番組へと成り上がっていくのである。
孝夫が、そのリーダー的存在になってゆくのであるが、それは結果論である。
ラジオ局を弁護するためにも書いておかねばならないが、個々に多少があるのは、止む得ないことであると。何しろ膨大な数を呼んでくる人気番組もあるのだ。
声の魔術師に読んでもらった、ああ、私って幸運ね。そんな、軽いタッチで楽しむほうが、良いと思うのは私一人ではないだろう。
真理子の人気は、更に高まっていった。
年も押し迫った一日。
この番組は、配役の妙で持っているという手紙があり、声は流れた。
原田太郎の音声は、確かに明るかったのである。
果たしてそうなのであろうか。孝夫には言い切る自信は無かったけれど、真理子の持つ魅力と、共鳴と共感を求めて、強かになってゆく、真理子だからであるとおもうのである。
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プロフィール

白浜 砂夫

Author:白浜 砂夫
どうも ”しらはますなお” です。

岐阜県大垣市在住
昭和24年1月11日生まれ
67歳
B型

好きな歌人は、女性では与謝野晶子、男性では、島崎藤村、石川啄木です。詩や和歌や小説を書き始めて20年あまりになります。鹿鳴館を舞台にした小説を書いております。63歳にして一念発起してパソコンを始めました。ブログにも初挑戦です。

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