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短編小説・鹿鳴館と公家12

短編小説・鹿鳴館と公家12


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さて、今や、日本海は波高し。
前年二十一年の、九月二十七日。
ロシア皇室の、アレキサンドル、ミハイルウイッチ殿下が来日した。長崎へ来着せられたということである。
同殿下に随行の、武官Xは、わが国の海陸要所の地理測量の内命を帯びて来た、ということらしいのである。日露、両国の関係は、風雲急を告げていたのである。
その頃、香所久慈子は、お見合いの返事を、今か今かと待っていた。
が、しかし、返事は無しの礫であった。久慈子は、思い切って孝道を誘い出した。
場所は、赤坂田町通りの一角にある、高級料理店。
この大店は、『ごもくめし』が、大変おいしいと評判になっていた。
五目飯は、骨董飯『こっとうめし』とも言っていたのである。
骨董とは、古道具のことだが、寄せ集めの意味もある。これが、庶民の知恵というものであろう。
銀杏、栗、椎茸、車えび、イカを、焼いたり塩ゆでにしたりして、熱湯に潜らせたり、それぞれに調理して、具をどんぶりのご飯の上にのせて、温かいすまし汁を注ぎ込むのである。
久慈子にとって、このお見合いは良い条件なのである。嫁に行くもよし、孝道を婿養子に迎えて、新たに家を興すというのも悪くはないのである。そこには、摂家の嫡流の子であるという計算は入っているのだ。
「久慈子さん、有り難うございます」
孝道は、丁寧に挨拶した」
「あら、私の方こそ、誘ったりしてはしたないと思っているのです」
香所(香道、香をたいて味わう文芸の道、の家系、又は場所)久慈子は、孝道のことを、
大変気に入ってしまったのである。
「いいえ」
「孝道様、忙しいところを、ごめんなさいね」
「いいや、そんな」
と、言うものの、孝道、心此処にあらず。
「孝道様、酒や、お刺身は如何ですか」
と、久慈子。
「ええ、いいですねえ」
その言葉を聞いて、ホッとする久慈子。
「今日は、私に支払いをさせてくださいねえ」
と、久慈子。
「いいえ、そんなこと、私が、払わさせていただきます」
孝道よ、それでいいのだ。
女性に払わせたということは、結婚を承託したと、受け取られる場合もある。冷たく言う孝道であった。
「ううーん、私に支払いをさせてね。そう、少しお酒をいただいて、酔ってみたいの」
と、久慈子。挑発的になる。
「ええ、一緒に酒を飲みましょう」
孝道は、開き直った。
危ない?酒でも飲まなきゃ、耐えられない事が、多々あったのである。
「あーら、私、本当に酔ってしまいそうよ」
「どうぞ」
孝道よ、それでいいのか?
「乱れてもいいかしら」
と、甘える久慈子。
酔った勢い?それとも、猿芝居?でも垂れて行ったのである。
果たして、二人は結ばれたのであろうか?
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プロフィール

白浜 砂夫

Author:白浜 砂夫
どうも ”しらはますなお” です。

岐阜県大垣市在住
昭和24年1月11日生まれ
67歳
B型

好きな歌人は、女性では与謝野晶子、男性では、島崎藤村、石川啄木です。詩や和歌や小説を書き始めて20年あまりになります。鹿鳴館を舞台にした小説を書いております。63歳にして一念発起してパソコンを始めました。ブログにも初挑戦です。

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