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短編小説・学級委員長物語4

短編小説・学級委員長物語4


                                 短編小説・学級委員長物語1


                                 短編小説・学級委員長物語2


                                 短編小説・学級委員長物語3



翌日のこと。
「さあ、皆、学級委員長は誰がいいだろうか?」
太陽先生は、手を叩きながら呼びかける。
「投票が良いと思います」
と、大山真理子が言う。
「山本君が良いと思います」
広子さんが言う。
「引き続き、山本君で良いと思います」
と、雪夫君が言う。
「異議なし」
昭夫君も言う。皆の声が後に続いた。
「山本君、学級委員長を受けてもらえるね」
太陽先生は、念を押すように言った。
幸治はなんと言って答えたのであろうか。
「私は、断ります。澤田雪夫君を委員長に、日野広子さんを副委員長に、お願いしたいと思います」
「そんなのズルイ」
北野愛子が、前方の席から振り向いて幸治を睨む。
「どうして断るのですか?」
と、太陽先生は問いかける。
「どうしてもです」
幸治は断定的に言った。幸治の脳裏をよぎる、邦子先生の言葉。
その言葉の重たさに、負けたんだよ、と語る日もやがて訪れるのである。
「分かりました。一学期は、澤田雪夫君と、日野広子さんに、やってもらいます。二学期は、選ばれたら、決して断わらないように、それだけは念を押しておきます」
放課後、昭夫や良一が、声を掛けてきた。
「途中まで一緒に帰ろうよ」
「うん、そうだねえ」
と、うなずく幸治。
「どうして、学級委員長を断わったの?」
と、昭夫が聞く。
「学級委員長はね、皆がやった方が良いんだよ」
幸治はそう言ったまま、黙ってうつ向いていく。
「やってみなければ、分かってもらえないものなんだよ」
と、言って良一が、肩をたたいて慰める。
学級委員長と言えば、四年の時は、文香が一学期、広子が二学期、荒井環が三学期を受けもった。幸治は、五年になって、一学期、二学期、三学期を、連続して受け持った。
「幸治君なんか大嫌い」
と、広子。
「私も嫌いになりそう」
と、愛子。二人は足速に通り過ぎ行く。
「ああ、広子ちゃんに嫌われてしまったけど、良いのかい。広子ちゃんのこと、好きなんだろう」
と、言って昭夫は冷やかす。
「いいよ、嫌われたって」
幸治はやけくそになって、言い返してみた。
春はといえば、桜の名所でもある白樺小学校。
その桜の風に舞う姿こそ美しい。校門をくぐれば、肩にそっと降り掛かってきて、幸せに生きるために学ぶんだよと語っているようでもある。
それは、少年小女達の新学期への期待と不安をも交えて、まるで、映画のワンシーンのように写し出されるのである。
そして、日々は流れて、日々を重ねて、学力は向上していくものなのである。
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プロフィール

白浜 砂夫

Author:白浜 砂夫
どうも ”しらはますなお” です。

岐阜県大垣市在住
昭和24年1月11日生まれ
67歳
B型

好きな歌人は、女性では与謝野晶子、男性では、島崎藤村、石川啄木です。詩や和歌や小説を書き始めて20年あまりになります。鹿鳴館を舞台にした小説を書いております。63歳にして一念発起してパソコンを始めました。ブログにも初挑戦です。

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