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徒然なるままに

徒然なるままに

思い出は、駆け足でやってくる。
それも、ある日突然に・・・。
川瀬のお婆ちゃんから、突然の電話。
川瀬のお婆ちゃんは、八~九年前頃まで、私の仕事場に来て働いてくれたお婆ちぁんなんです。
雑用係なんですけれど、頑張って下さった方なんです。
すごく高齢でしたけれど、家に閉じこもるより外で働いた方が健康にいいからと、働きに来て下さったのです。
その川瀬のお婆ちゃんが、今度、しばらく、リハビリを兼ねて入っていた介護施設、その施設から自宅に帰るとのことです。
自宅に帰ったら、刺繍とか縫い物をしたいというのです。
「もしもし、林さんですか」
「わたし」
「川瀬のお婆ちゃんでしょ?」
「えー、どうしてわかったの」
「川瀬のお婆ちゃんのこと、忘れたことありませんよ」
「あら、そう」
お婆ちゃんから頼まれた通りの机と椅子を手配して届けたのである。
玄関を開ける。
「川瀬のお婆ちゃん」
と気さくに声を掛ける。
そこには、同じ年くらいのお婆ちぁんがいた。三人での会話に花が咲く。
「この人はねえ、君は心の妻だから・・・をこっそり隠れて歌っているの」
と川瀬のお婆ちゃん。
「あら本当?」
「そう、愛しながらも、定めに負けて、妻と別れたんだって」
と川瀬のお婆ちゃん。
「定めに負けたの?」
「そう、定めに負けたんだって。そこの節にくると涙ぐんでいるのよ」
「まあ、悲しい」
私は立った。
愛しながらも定めに負けて、別れたけれど心は一つ、君の・・・と私は最後まで歌った。
川瀬のお婆ちゃんのことだから、これ位サービスしなくては、と思ったのである。
「上手くはないけど、何時聞いても心に響くものがあるねえ」
「出た、川瀬のお婆ちゃんのそのセリフ」
と私。
「今でも、心の妻が良いの?」
と二人。
「そう、歌はやっぱり、君は心の妻がいいのです」
と私。
「二人に、そんな時代があったのねえ」
と川瀬のお婆ちゃん。
そう、そんな思い出も良いのではないでしょうか。
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まとめteみた.【徒然なるままに】

徒然なるままに思い出は、駆け足でやってくる。それも、ある日突然に・・・。川瀬のお婆ちゃんから、突然の電話。川瀬のお婆ちゃんは、八~九年前頃まで、私の仕事場に来て働いてく...

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プロフィール

白浜 砂夫

Author:白浜 砂夫
どうも ”しらはますなお” です。

岐阜県大垣市在住
昭和24年1月11日生まれ
67歳
B型

好きな歌人は、女性では与謝野晶子、男性では、島崎藤村、石川啄木です。詩や和歌や小説を書き始めて20年あまりになります。鹿鳴館を舞台にした小説を書いております。63歳にして一念発起してパソコンを始めました。ブログにも初挑戦です。

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