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和歌弐題・七月・〔文月・旧暦〕

和歌弐題・七月・〔文月・旧暦〕


【壱】
緑なす
廃屋に吹く
風さやか
明日は去りゆく
君と語らう


〔ひと言〕
日差しの強い、盛夏、七月の午後、
廃屋となりし、庭園にて友と、暫し語りぬ。
〔注〕さやか、爽やか、気分の晴れやか、鮮やかなさま、旧暦では秋の季語になっていつが、新暦との時差を無視できない。


【弐】
七夕に
願い重ねた
夏が逝く
諦めの風
吹くや吹かでか


〔ひと言〕
色々な願いが有りました。
七夕の頃までにはという願い。
でも、叶う事無く、夏が逝きそうです。
こんな日には、諦めの風でも吹いてくれたら、
直ぐにでも、気分を入れ替えることもできるのに。
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短編小説・美しき魔性の女7

短編小説・美しき魔性の女7



                              短編小説・美しき魔性の女1

 
                              短編小説・美しき魔性の女2

 
                              短編小説・美しき魔性の女3

 
                              短編小説・美しき魔性の女4

 
                              短編小説・美しき魔性の女5

 
                              短編小説・美しき魔性の女6




九条喜一郎に声を掛けてきたものがいた。
「九条の檀那」
と、藤原文夫。以前、助手を務めてくれたことがある、少し年上の、気の良い人物である。
何でも、奥州藤原の末裔と言うのである。
「おう、平泉の藤原君か」
と、喜一郎。如何して彼がここにいるのか理解にくるしむのである。
「如何して、私が此処にいるか、理解に苦しむのでしょう」
と、藤原文夫。場所は金城学院の校門の前であった。
「以前、先生のお手伝いをしてから、そう先生のことが好きになってしまってね。先生のお手伝いをしたいと思い、後を衝けて来たんですよ」
「うーん、助手をねえ。うーん、でも、大した手当てをだせないから、頼むわけにわね」
「気にしなくていいでよ。勤めさせていただきますから」
「それでは、君が困るだろう」
「大丈夫、今度国から金が下りてくるんですよ。三代前のご先祖さまが残しておいた土地が、新しくできる国道にかかるので、国が買い上げてくれるのです。私は全然知らなかったけれども、裁判所って、どうやってしらべるのでしょうねえ。私と言う人物がいるということで、国のものにならず、私にお金が下りてきたのです」
「それは、それは良かった」
と、喜一郎。まじまじと彼を見詰めるのである。
「先生は、例の、藤原北家本流のとか、かの孝明天皇は、この激動の時代をどう生き抜かれるであろうか、とかを、のたまってもらいたいものです」。
「うーん。金が入って来て、余裕ができたな。の給うことが、私には、合ってると言うのだな」
と、喜一郎。
「先生、調べたい事を言ってください。先生」
喜一郎は、万理子の最初の夫が、誰であるか、
「藤原君、お願いできるかねえ」
「お安い御用で」
と言って、彼は、喜一郎の元を去って行ったのである。
喜一郎は、藤原さんを見送ったあと、近くの喫茶店に入っていった。
万理子の最初の夫のことは、藤原さんに任せてみようと、 そう思うようになってきていたのである。喫茶店の窓越しから見る街路木、風に任せているようでも、根は確り大地に張っている。木々は如何してこんなにも強く生きられるのか。
「生きる強さを持たねばならないなあ」
と、呟くのである。喜一郎は、変に大人びて、子供の頃、仏門に入って生きねばならない子供だと考え、育てられた林家では、よくお経を上げていた。
よくお経の上げる子供ではあったが、感心はされなかった。
山内家の、富子の義理の姉、政さんは先妻が亡くなり、後妻にきていた。
政さんは、岐阜の神官の家の出で、美濃の山内総家では、女中をしていたらしい。
喜一郎は、政さんが嫌いだった。二人は、愛とはかけ離れた、憎しみ合う仲でなければならなかったのか?
それは、万理子と、夫との関係でもあるような、想像の元になっているのである。
「この子は、内では扱いかねます、育てかねます、と言って、伊藤家から押し付けられた」
と、私に嫌味たっぷりに、くどくど言うのである。何処にも嫌われて、生きるに生きられない子供であったが、養母、富子が、喜一郎を育てたということは、生を与えたということであろう。養母、富子を愛し、政さんを心底憎んだ。愛と憎しみの間{はざま}、苦しみながら生きた喜一郎。それは、万理子、安田万理子と、義母と夫との愛と憎しみの間でもあったのかもしれない。一人で入る喫茶店には、想像を廻らすには良いところうなのかもしれない。
コーヒーが美味しくてたまらない喜一郎。それは、最近明るくなった万理子の所為だろう。
万理子も又、生き抜くことの重たさと、素晴らしさを知ったのであろう。
そんな万理子に、再度活躍するときが、刻々と迫ってきていたのである。

短編小説・美しき魔性の女6

短編小説・美しき魔性の女6



                              短編小説・美しき魔性の女1

 
                              短編小説・美しき魔性の女2

 
                              短編小説・美しき魔性の女3

 
                              短編小説・美しき魔性の女4

 
                              短編小説・美しき魔性の女5




喜一郎は考えた。
万理子はどんな女なのか?
知らないことが一杯あるような気がするのである。
過去は何所に住んでいたのか?
探偵になったつもりで調べてみるのも悪くはない。
明くる日、喜一郎は旅にでた。万理子の過去を尋ねる旅に、一人旅立っていったのである。
空は青く澄んでいた。万理子の三人の子供は如何しているのだろうか?ふと、脳裏をよぎるのである。まず、万理子が以前住んでいた、名古屋郊外の、尾張旭市に行ってみることにした。高速道路を利用して、瀬戸インターを降りる。カーナビは使わない。嫌いなのだ。カーナビは便利だし、今は大変安くなっていると言う。それでも、喜一郎は拒否している。歴史は常に真実を伝承していくか?そうとは言えない。歴史は、時の権力者によって、戦の勝利者によって捻じ曲げられていくことも有りえるのだ。
真実を知る為には如何すればいいのか。自身の、目と耳と汗を掻いて知ることだと思うのである。カーナビは、勝者の雄たけびにしか見えない喜一郎である。以外な場所、以外な出会い、以外ともいえる発想が、突破口に成って来たのである。
インターを出て、国道Ⅰ55号を衝ききって、左手に中部大学を望むことのできるとこまでくる。其処から左手にハンドルを切って高台を登ってゆく。ニュータウンの高台から、白い街名古屋を見渡たせることが出来たのである。
「へーえー、万理子はこんな良い所にすんでいたのか」
と、溜息をついたのである。万理子が住んでいたと言う家は、高台でも後尾の、角の一番大きな家であった。今は、空き家になっていて、売り家の看板が立っていた。
「万理子、お前は不憫なやつだ」
喜一郎の囁きは、遠く知多半島から流れてくる風にのって、届いたかもしれない。
喜一郎は行かねばならないと思ったのである。遠い過去の日々に聞いた、言葉の数々を頼りに、大学巡りになるかもしれない。万理子は、憧れの、幼稚園や、保育園の先生になる為に、一生懸命調べたのであろう。
当時の喜一郎には、深意や、情熱は、知りたいとも思わなかった。唯、良い大学に行きたいだけの女だと思っていた。喜一郎にとって、万理子は、行きずりの、人生の一ページを飾るだけの女に過ぎなかったのだ。
日本は、ある意味では資格社会であると、喜一郎は思っている。そして、人格よりも肩書き、実力よりも学歴が幅をきかす国なのだ。
喜一郎は、それを、否定も肯定もしないと、そう決めている。事実、人の評価や、将来性を見定めるのはむつかしい。そのことによって、発展し、成熟してきたのなら、結果オーライで良いとおもうのである。
さて、思い出のなかで語っていた、金城大学、南山大学や、愛知学芸大学を見学に行こうと思うのである。金城大学は、金持ちのお嬢さんの行く大学で、南山大学はキリスト教系の私学で、頭の良い子しか入れないの。学芸大学は、国立の教育専門の大学だから、学費がずば抜けて安い、等等、嬉しそうに語っていたあの頃の万理子。唯、大学に入りたいだけの娘だったと、思ってしまっていた喜一郎。見誤っていたのだと、反省もするのである。
幼児教育科に入ったというのは正解であろう。幼稚園の先生は、保育園の先生にもなれるが、保育園の先生は、幼稚園の先生にはなれない。
万理子の人生のドラマのなかで、この頃の事が大きなウエートを占めていたことを、今にして思えば、
「俺って、本当に馬鹿なやつかもしれない」
と、呟くのである。一体、万理子に何があったのか?答えは見えてこない。
車よ、何処までも走ってくれ、走らせようと、ペダルを踏む足にも力が入る。
女は、愛に生きる者であるとは、養母、山内富子に教えられた。
女は愛に生きることも、憎しみを抱いて生きることも、復讐に生きることもできる性を持っていることを、人生経験のなかで知ったのである。
養母、山内富子、結婚してからは林富子、山内家のお嬢様である富子が、喜一郎に語ったことはこう言うことであった。
私は、娘の頃に、行儀見習いを兼ねた女中に行きました。其処の奥様が、まるで私を実の娘のように可愛がって下さいました。奥様が言うには、貴女が、富を求め、金持ちの人と結婚したいと考えるなら、その人と添わせましょう。貴女が名声を求め、名家の人と結婚したのなら、その人と添わせましょう。もちろん、当家で、婚礼道具一式揃えて、当家から送りだしてあげましょうぞ、と言ってくれたと言うのである。そのことは、幼なかった喜一郎にもわかる。まるで、貴女の望むままにと言っているようなものである。
何度聞いても、喜一郎には、そこまで言い切る、名門、名家の奥様の実力におそれおののくのである。
「そこまで、言ってくださるのに、どうしてこんな貧乏な、水簿らしい家に嫁いで来たの」
と、喜一郎は聞いた。
「好きだよ、愛しているよ、と言って下さる、人のもとに嫁いで行くのが、女の幸せなんだと思った」
と、そればっかり言い続けていく。
内心はがっかりしていたのかもしれない。しかし、愛した人に尽くしぬいた人生だった。
喜一郎は、過去も、今も、未来も、苦しみ抜いて生きていくであろう。
女は、愛と憎しみの間(はざま)、如何思い、どう生き抜いていくのか、理解に苦しむ性(性)思っているからである。

詩・明日に向かって立て

詩・明日に向かって立て

君よ、明日〔未来〕に向かって立て
君よ、その湧き出るような底力を
二十一世紀の、世界の為に
使おうではないか
世界は、君の活躍を、待っているのだ
世界は、君の活躍を、必要としているのだ

青年の、心のままに
青年の、行動力のままに
君よ、明日〔未来〕に向かって立て
プロフィール

白浜 砂夫

Author:白浜 砂夫
どうも ”しらはますなお” です。

岐阜県大垣市在住
昭和24年1月11日生まれ
67歳
B型

好きな歌人は、女性では与謝野晶子、男性では、島崎藤村、石川啄木です。詩や和歌や小説を書き始めて20年あまりになります。鹿鳴館を舞台にした小説を書いております。63歳にして一念発起してパソコンを始めました。ブログにも初挑戦です。

最新出版物
白浜砂夫の電子書籍




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